請求から支払までを追う
審査結果と支払、再審査を元の請求へつなぐ参考です。
根拠1を確認院コードと請求管理番号を共通にし、診療・請求・入金の月を分けます。返戻、査定、再請求、入金を同じ案件へ接続し、院別未収を確認。直接費と本部共通費を区分し、配賦前後の院別損益を法人合計へ照合します。
医療法人・歯科グループの経理実務ガイド
同じ月に診療した収入でも、窓口、カード、支払基金、国保連等からの入金は一度にはそろいません。複数院を運営すると、本部口座へ入ったお金をどの院、どの診療月へ対応させるかが課題になります。入金額だけで院の売上を判断せず、請求、審査結果、未収の動きを追いましょう。この記事は一般的なクリニックの記帳紹介から一歩進め、院別の照合と共通費の配賦、法人合計への接続を中心に整理します。
診療内容、レセプトの算定、再請求の可否は、会計データの照合だけでは判断できません。院内の医事担当等が確認した請求・審査結果を本部の経理へ渡します。また、医療法人会計基準の適用対象や法人の形態、採用する会計方針を先に確認します。法定の計算書類と院別の管理損益を混同せず、必要な内訳を継続して集計できるようにします。
QUICK ANSWER
差額をまとめて売上減や貸倒れにせず、通知と元の請求へ戻って状態を確認します。
| 状態 | 院内で確認すること | 経理で追うこと |
|---|---|---|
| 通常の入金待ち | 請求先・支払機関・請求月・支払予定 | 対象診療月と未収残高 |
| 返戻・再請求待ち | 返戻理由・修正・次の請求予定 | 元請求と再請求のつながり |
| 査定・増減調整 | 通知内容・再審査等の方針 | 承認された残高調整とその根拠 |
| 患者負担・決済の差 | 窓口、返金、カード等の実績 | 現金・決済会社・患者未収の区分 |
支払基金の公開する流れを、国保連等を含むすべての支払機関に同じ日程として適用しません。実際の通知・支払予定を確認します。
EVIDENCE & DECISION
審査支払の流れ、医療法人の会計、医療情報の取扱いを別の一次情報で確認します。院別の月次帳票や配賦方法は法人の運用として設計します。

診療月、請求月、入金日と管理番号が別々です。
医事担当で把握した修正や再請求が本部に伝わりません。
直接費と共通費の区別がなく、便宜的な配賦が増えます。
採用基準、院コード、収入と費用の区分をそろえます。
医事担当が診療実績と請求の対応を確認します。
採用方針に沿って収益・直接費・共通費を集計します。
損益集計と並行し、審査通知・入金・未収を追います。
返戻・査定・未消込・配賦差を根拠とともに残します。
入金待ちも明示して月次を確認し、後着の結果を更新します。
診療月と請求・支払の時差で実態が見えません。
元請求との関係がなく、収益や未収が重複します。
入金元の明細と院コードが対応していません。
共通費の配り方の変更が院の成績に混ざります。
VISUAL GUIDE
上下は並行する流れです。全額の入金を待って損益を集計する順序ではありません。同じ院・診療月・管理番号で対応付け、再請求は元の案件へ戻します。
同一法人の分院なのか、別法人を含むグループなのかを確定します。別法人の預金や費用を一つの帳簿へ混在させず、法人ごとに会計を整えます。院別損益は経営管理のための内訳として、法人全体の帳簿と対応する科目・コードを使います。
医療法人会計基準は第1条の対象を確認し、すべての医療法人へ一律に同じ適用を断定しません。法定書類の作成と院別管理資料の目的を分け、採用基準や税務は会計専門家・税理士へ確認します。月次の締め方も法人の規程と運用に合わせます。
診療月、請求月、請求先、院コード、請求管理番号を付けて集計します。患者負担分と保険者等への請求分も区別し、同じ診療収入を双方に重複させないようにします。元のレセプト情報との対応は、院内の医事担当が確認できる状態にします。
経理へ渡す情報は目的に必要な範囲へ絞ります。院別・診療月別の集計で足りる作業に、診療内容を含む全データを常時共有する必要があるかを見直します。個別確認が必要な案件だけ、安全な経路で医事担当へ照会する方法を決めます。
通知は支払額だけでなく、返戻、増減、再審査等の内訳を確認し、元の請求へ結びます。返戻で再請求の準備をしている案件と、査定の結果を受けて処理を検討する案件を同じ「未入金」にまとめません。医事担当の確認状態を経理へ伝えます。
返戻があっただけで直ちに売上を取り消したり、回収不能と判断したりしません。請求内容、回収の見込み、採用する会計方針に沿って法人が処理を判断します。再審査等を行う場合は、申出と結果の記録を更新し、会計反映が必要な時点を確認します。
再請求には元の請求番号を持たせ、提出日、対象額、次の支払予定、現在の状態を追います。請求データを再送したことだけを新しい診療実績にしないようにします。元の未収を引き継ぐのか修正するのかは、決まった会計処理に従います。
本部の銀行入金は支払通知の明細へ照合し、院別・請求先別に割り当てます。複数月の調整が一つの入金に含まれる場合は内訳を保ちます。合計が合うだけで相殺せず、対応不明の金額は未消込として次の確認担当と期限を残します。
日計の現金、カード、電子決済、後払い、返金を分けて確認します。患者がカードで支払った後の決済待ち残高を、患者本人の未払いと混同しないようにします。現金は日計、釣銭、実際の保管額、銀行への入金を対応させます。
決済会社の振込は、総額、返金、手数料、入金時期を明細で追います。患者未収は院内で連絡や事情を確認し、本部へ必要な残高情報を渡します。患者への連絡方針や債権処理を、経理代行が照合だけで決めないよう役割を明確にします。
保険診療、自由診療、健診、物販等を、法人で採用する区分へ整理します。社会保険医療等は非課税取引として国税庁の案内がありますが、医療法人の収入がすべて非課税という意味ではありません。個々のサービスの税区分を税理士へ確認します。
院ごとに同じサービスのコードや税設定が違うと、本部集計で誤りを見つけにくくなります。新しいサービスや料金の導入前に、区分・適用日・承認者を登録します。過去の設定を変更した場合も、いつから何を直したかが追える記録を残します。
材料費、技工料、家賃、機器の費用など、院へ直接結び付けられるものを先に集計します。まとめ請求でも納品先や使用院の内訳があれば利用し、最初から売上比で配りません。薬品・材料等の在庫や未使用分も、会社の会計方針に沿って確認します。
複数院を行き来する職員の費用は、勤務実績等の合理的な資料を検討します。勤怠や給与の個人情報を広く配布せず、本部で必要な集計へ加工します。人件費配分の管理上の扱いと、給与計算や労務手続の判断は分けて確認します。
本部共通費は、人員、利用量、面積など費用との関係を説明できる基準を検討します。管理目的に合わせて基準を決め、採用理由と適用期間を残します。配賦前の院別利益も見られるようにし、配り方の影響と院の実績を分けて説明します。
配賦元の金額と配賦先合計、端数処理、本部に残す金額を照合します。同一法人の院間振替は法人合計で二重計上しないよう確認します。別法人間の請求や費用負担は内部配賦と同じに扱わず、契約・税務等を専門家へ確認します。
院別・請求先別・診療月別の未収を作り、通常の支払予定内と予定を過ぎた案件を分けます。診療月からの経過だけで滞留と決めず、返戻や再請求の状態と最新の支払予定を確認します。予定日不明は「遅延なし」に混ぜず、別の確認対象にします。
優先順位は金額だけでなく、返戻への対応期限、再請求の停滞、患者対応、決算への影響等を見て決めます。件数と残高が減っても、根拠のない振替で消えただけでは改善ではありません。解消理由と入金・承認済み調整の証拠を残します。
院別の収入・費用と本部分を合計し、法人の帳簿へ照合します。入金を待たず採用方針に沿って損益を集計し、未収・未消込・未配賦等は別表示します。速報と確定値を区別し、後日の入金や審査結果で変わる資料は対象院・期間・変更点を伝えます。
番号化したデータでも、他の情報と照合できる場合は個人情報等の管理が必要です。委託先の閲覧範囲、保存先、再委託、事故連絡、返却条件を確認します。院別の利益を共有する相手と、患者・給与の詳細を扱う相手を同じにしないことも大切です。
院が増えると、支払通知や日計の様式がそろっていても、担当者の解釈が違うことがあります。月次の提出資料には、対象院、対象期間、確定か速報か、前回からの修正を付けます。本部がすべての原資料を読み直さなくても確認できる受渡しを目指します。
愛知・名古屋の複数院で、本部口座へ入金をまとめる場合は、通知の内訳と院コードの対応が特に重要です。口座を増やすかどうかだけで解決しようとせず、現行の明細から院別へ戻れるかを先に試します。患者情報を含む資料の共有範囲も併せて確認します。
キャシュモの標準化と葵パートナーズの作業別区分は、経理の依頼工程を整理する参考になります。他社の一般的な経理サービスから、レセプト算定、再審査請求、医療法人固有の判断まで含まれるとは推定しません。院内業務と会計支援の境界を確認します。
相談時には法人数と院数、主な請求先、口座・決済数、未収の状態、配賦の有無をまとめてください。患者の診療明細を最初から送る必要はありません。必要な集計と安全な共有方法を決め、業務量と専門家との連携を確認して依頼範囲を整えます。
会社は取引事実、契約、金額、期限、例外、資金移動、最終承認を担います。経理代行は承認済み資料の整理、入力、照合、一覧化、結果報告を支援します。
税務代理・税務書類の作成・税務相談は税理士、社会保険・労働保険の申請書等の作成や提出代行等は社会保険労務士、契約その他の法的判断は弁護士へ確認します。
READY-TO-USE TEMPLATE
打合せ前に必要な資料・担当・時点を確認する表です。処理履歴を記入する台帳とは別です。運用を始める際には、自社の担当者名、期限、確認結果、未解決事項の欄を追加してください。
| 確認する実務 | 用意する資料・記録 | 確認する担当・関係者 | 確認時点 |
|---|---|---|---|
| 法人範囲と会計方針 | 法人一覧・院コード・採用基準・科目表 | 法人本部・会計専門家・税理士 | 導入時・新設や法人変更時 |
| 診療月と請求の対応 | 診療月別集計・請求先・管理番号 | 各院医事担当・本部経理 | 請求確定時・月次資料提出時 |
| 審査通知と返戻・査定 | 審査通知・理由・医事確認・処理方針 | 医事責任者・本部会計責任者 | 通知受領時・結果確定時 |
| 再請求と入金消込 | 再請求履歴・支払通知・銀行・消込表 | 医事担当・入金照合担当 | 再請求時・支払通知と入金の到着時 |
| 窓口・決済と患者未収 | 院別日計・決済明細・現金・患者未収 | 各院窓口責任者・本部経理 | 日計確認時・決済入金時・月末 |
| 収入区分と税区分 | サービス一覧・収入コード・税区分・適用日 | 法人責任者・税理士・設定担当 | 新サービス開始前・区分変更時 |
| 院に直接帰属する費用 | 請求・納品先・院別使用・勤務集計 | 各院責任者・購買・本部経理 | 費用計上時・月末集計時 |
| 共通費の配賦と内部振替 | 共通費一覧・配賦基準・端数・振替明細 | 本部責任者・院長・会計担当 | 基準承認時・月次配賦時 |
| 未収の年齢と優先対応 | 未収年齢表・支払予定・原因・次担当 | 医事責任者・本部経理・法人判断者 | 月次確認時・予定超過時 |
| 院別受入と情報管理 | 院別損益・法人照合・共有権限・未処理 | 法人本部・各院確認者・情報管理者 | 月次受入時・後着結果の確認時・委託条件変更時 |
この表は打合せ・照合前の準備用です。処理履歴の台帳には、対象番号、担当者名、期限、確認結果、未解決事項を追加してください。コピーはタブ区切り形式です。印刷前に表だけのプレビューを確認できます。
架空の共通費配賦例です。同一法人の本部共通費30万円を、確認済みの対象人数がA院12人、B院8人の合計20人という基準で配るとします。A院は30万円×12÷20=18万円、B院は12万円で、配賦合計は30万円です。金額は比較条件をそろえた仮定です。
配賦前の管理利益がA院80万円、B院50万円なら、配賦後は62万円と38万円、合計100万円になります。院別利益の合計130万円から本部共通費30万円を引いた額と一致します。人数比がすべての費用に適切とは限らず、これは推奨配賦率や医療法人の実績ではありません。
院・診療月・請求先と集計日を固定します。未収は通常の予定内、返戻等対応中、予定超過、予定不明を区別します。割合の分母が0なら算出せず、金額は税の扱いをそろえます。
元請求へ対応付けた通知明細数÷当月受領した照合対象通知明細数×100(%)
集計日に院・請求先・対象月へ割り当てられていない入金の額
法人が設定した対応期限を過ぎ、再請求等の確認が終わっていない案件数
確認済み支払予定日が集計日より前で未回収の残高。予定不明は別表示
配賦対象額−各院への配賦額合計−本部に残す額。端数調整を明示
法人帳簿の対象科目額−院別と本部の合計額。内部振替調整後で比較
SERVICE
当社は医事担当等が確認した集計と通知を基に、入金照合、未収一覧、会社が決めた配賦による院別集計などの会計事務を相談します。診療内容の判断やレセプトの算定を一般の記帳業務と同一視せず、法人側・医事担当・会計専門家・税理士との分担を開始前に確認します。
診療・請求の事実、会計方針、配賦と月次結果を確認・承認
合意した資料整理・入力・照合・集計を実施し、差異と未処理を報告
税務・労務・法務・システム上の専門判断と、会社が承認するための回答を担当
対応範囲は資料量、件数、利用システム、締め、例外処理を確認して事前にご案内します。専門資格が必要な判断・書類作成・代理手続きは当社サービスの範囲外です。
PRICE
記帳・給与計算・請求書発行をセットにした、規模に合わせて選べる月額プランです。業務量や資料の状態を確認したうえで、必要な範囲をご案内します。
横にスワイプしてプランを確認できます
〜5名・小規模事業者向け
記帳・給与計算・請求書発行をセットで
〜10名・中小規模向け
記帳・給与計算・請求書発行をセットで
〜15名・成長企業向け
記帳・給与計算・請求書発行をセットで
仕訳数・人数・請求書の件数を超える場合は追加費用が発生します。詳しくはお問い合わせください。
料金ページを見る →FAQ
A. 入金月と診療月は分けて管理します。採用する会計基準・方針に従って収益を計上し、請求・審査・入金との時間差は未収等の残高で説明できるようにします。
A. 返戻だけで一律には決めません。医事担当が理由と再請求の見込みを確認し、法人が採用する会計方針に沿って処理を判断します。査定や回収不能とも分けて管理します。
A. 一律には決まりません。費用との関係と管理目的を説明できる基準を選び、継続して適用します。配賦前後の利益、本部残額、端数を示し、法人合計へ照合します。
A. 作業に必要な範囲を先に確認します。院別・期間別の集計で足りるものは集計で共有し、個別照会は管理した経路で行います。番号化だけで個人情報の管理が不要になるとは扱いません。
本文の判断軸と、確認に使った一次情報の対応を示します。
支払基金は審査支払の流れ、厚生労働省は会計基準の適用と原則、個人情報保護委員会等は医療情報管理、国税庁は税区分の確認と専門業務の境界に使用。院別配賦率や月次確認表は法定の統一様式ではありません。 出典は2026年8月31日時点で確認。確認表、頻度、工程例、指標は法令が定める統一様式ではなく、各社の契約・件数・期限・規程へ調整する提案です。競合の公開情報は当社の提供範囲や実績を証明しません。個別の税務・労務・法務判断は資格者へご相談ください。
医療法人・歯科グループの経理実務ガイドでは、参照先の最新版と自社規程・実態を確認し、税務代理・税務書類の作成・税務相談は税理士、社会保険・労働保険の申請書等の作成や提出代行等は社会保険労務士、契約その他の法的判断は弁護士へご相談ください。
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